滞在中/入門/2026.08.21

駐在の子の日本語教育、いくらかかる?補習校・海外受講・市販プリントを実額で比べた(就学前と小学生で最適解が変わる)

読了 約16分/✓ 内容確認 2026.08.21/全11章
筆者Jinの似顔絵
筆者:Jin|アメリカ駐在4年目・米国工場長

日本の製造業から渡米し、赤字工場を黒字化。実資産を 2,000万→6,400万円 にした過程を、失敗も実数字も公開しています。FPでも税理士でもない「自分で全部やった人」の記録です。著者の経歴 →

結論を先に。 駐在の日本語教育は「補習校=高い、通信教育=安い」と思われがちですが、実額は逆でした。進研ゼミ・こどもちゃれんじの海外受講は北米で月9,000〜13,000円=年11〜15万円。補習校(コロンバス)は幼稚部$300・小中学年$615で、通信教育より安い。そして市販の七田式プリントは、就学前なら年15,800円と桁が違います。ただし小学生になると同じ七田式でも国算2科目で35,800円になり、差は一気に縮まる。つまり就学前と小学生では最適解が変わります。我が家は就学前を七田式プリント、小2は進研ゼミ(紙)という組み合わせに落ち着きました。タブレット教材はいくつか試して続きませんでした。

駐在が決まって、お金の話で会社が教えてくれないものがいくつかあります。証券口座、ドル転、クレヒス——このブログでずっと書いてきたテーマです。そこにもう一つ、意外と大きいものがある。子どもの日本語教育費です。

しかもこれ、住む場所と学年で金額が数倍変わる。「安いと思っていた方が高かった」という、送金手数料とまったく同じ構造の落とし穴もありました。さらに厄介なことに、就学前と小学生では答えが変わります。今日はそれを実額で並べます。

なお我が家の日々の学習は妻が回していて、僕がやったのは金額と段取りの判断です。だからこの記事も、お金と運用の話に絞ります。

選択肢は3つ——補習校・通信教育の海外受講・市販教材

まず全体像です。駐在家庭が日本語を維持する方法は、だいたいこの3つに整理できます。

方法中身向いている家庭
補習校土曜に通う日本語の学校。国語・算数が中心帰国後すぐ日本の学校に戻る/同世代の日本人との場が欲しい
通信教育の海外受講進研ゼミ・こどもちゃれんじ等を海外へ配送日本のカリキュラムに沿って進めたい/教材が自動で届く安心が欲しい
市販教材(プリント等)七田式プリント・くもん・書店のドリル親が伴走できる/コストを抑えたい

どれが正解かは家庭によって違います。ただ金額の桁が違うので、まず数字を見るのが早い。

小学2年生の日本語教育・年間費用比較。進研ゼミ海外受講は約12.2万円、補習校は約9.2万円、七田式小学生プリント国算2科目は3.58万円。

実額①:補習校は年$615(コロンバスの場合)

我が家のいるオハイオを例にします。コロンバス日本語補習校の費用は公開されていて、こうなっています。

項目金額
入学金(第一子)$100
入学金(第二子以降・同時入学)$75
授業料・小中学年(年間)$615
授業料・幼稚部(年間)$300
授業料・初等クラス(年間)$200
教材費・PTA会費実費

小中学年で初年度は入学金込みで$715、2年目以降は$615。$1=150円なら年9万円強です。授業料は学期ごとの4回払い。

正直、思っていたより安い。土曜に半日みてもらって年9万円なら、日本の塾の感覚からすると破格です。

実額②:通信教育の海外受講は月1万円超——ここが落とし穴

次に通信教育。ベネッセの海外受講費一覧から、北米(アメリカ・カナダ)の2026年度・月額を引きます。

講座月額(北米)年額換算
こどもちゃれんじ ぷち・ぽけっと9,016円約108,000円
こどもちゃれんじ ほっぷ・すてっぷ・じゃんぷ9,398円約113,000円
チャレンジ1年生9,780円約117,000円
チャレンジ2年生10,144円約122,000円
チャレンジ3年生10,962円約132,000円
チャレンジ4年生11,689円約140,000円
チャレンジ5年生12,507円約150,000円
チャレンジ6年生12,962円約156,000円

補習校(年9万円)より高い。 しかも学年が上がるほど差が開きます。

なぜ高いのか。海外受講費には受講費そのものに加えて、添削の返送料・成績表の送料・配送料・手数料が含まれるとベネッセが明記しています。つまり「教材費」ではなく「教材費+国際物流費」を毎月払っている。日本にいるときと同じ感覚で申し込むと、金額を見て驚くことになります。

ここは送金の話と構造がまったく同じです。海外送金で本当に見るべきは着金額であって手数料の表示額ではない、という話を書きましたが、通信教育も「月額いくら」ではなく海外価格でいくらを見ないと判断を誤ります。

実額③:市販プリントは「就学前」と「小学生」で値段が別物

3つ目が市販教材です。ここで大事なのは、同じ七田式でも就学前と小学生で価格の桁が変わること。ここを混ぜて比べると判断を誤ります。

就学前:七田式プリント A〜D は1セット15,800円

我が家の下の子が使っている七田式プリントです。

項目内容
価格15,800円(税込)/セット
中身ちえ・もじ・かず 各10冊(計30冊)・本文各24ページ
分量1日3枚15分×約10ヶ月分
対象年齢A=2歳6か月〜4歳(B・C・Dと上がって入学前まで)
その他修了認定テスト・手引き・達成表&シール付き/総重量5kg

1セットで約10ヶ月分なので、実質1年をこれ1つでまかなえます。年15,800円は、こどもちゃれんじの海外受講(年約11万円)の7分の1。就学前は、ここが圧倒的に効きます。

※以下のリンクはアフィリエイト広告(もしもアフィリエイト)です。ここから購入されると私に紹介料が入りますが、我が家が実際に使っている教材であることに変わりはありません。


【幼児ドリル部門ランキング第1位】 学習参考書 問題集 ちえ・もじ・かずを学ぶ決定版「七田式プリントA」

リンク先はプリントA(2歳6か月〜4歳)です。B・C・Dと年齢別に続きますが、どのレベルから始めるかは子どもの年齢だけでは決められないので、レベル選びと続け方のコツは妻の別サイトの解説を見てから決めるのがおすすめです。

小学生:七田式小学生プリントは1科目18,900円

一方、小学生向けは科目ごとの販売に変わり、価格の作りがまったく違います。

買い方価格(税込)
1科目(国語2年生など)18,900円
2科目セット(国語+算数)単品合計37,800円 → 35,800円
3科目セット(+右脳思考)単品合計56,700円 → 50,700円
5科目セット(+英語・生活)単品合計94,500円 → 79,500円

1科目あたり問題冊子10冊+解答10冊、1日1〜2枚のペース。国算2科目で35,800円なので、就学前の15,800円とは別物です。

ここが今日いちばん伝えたい点です。就学前は市販プリントが桁違いに安い。小学生になると差が縮まり、補習校や通信教育と同じ土俵に乗ってくる。

年齢帯補習校通信教育(海外受講)七田式
就学前幼稚部 年$300(約4.5万円)こどもちゃれんじ 年約11万円15,800円
小学生(2年)小中学年 年$615(約9.2万円)チャレンジ2年生 年約12.2万円国算2科目 35,800円

なお総重量5kg・34×23×9cmという箱のサイズは、あとで効いてきます(後述)。

そして当然、安いには理由があります。日本の教材なので、日本でしか買えない。ここが駐在家庭にとっての本当の論点です。

金額に出てこないコストで比べ直す

ここからが本題です。3つを月謝だけで比べると市販教材の圧勝ですが、それは片手落ちです。手数料だけ見て送金を選ぶと損をするのと同じで、金額表に出てこないコストがそれぞれにあります。

方法年間の現金コスト金額に出てこないコスト
補習校幼稚部 約4.5万円/小中学年 約9.2万円土曜が丸ごと消える・送迎の距離と時間・宿題を親が見る負担
通信教育(海外受講)11〜15万円到着まで時間がかかる・止めるときの手続き
市販プリント就学前 約1.6万円/小学生 約3.6万円(国算)日本でしか買えない(入手を自分で段取りする)・親が毎日伴走する

補習校の「土曜が消える」は、駐在生活では想像以上に重い。アメリカの週末は現地校のイベント、スポーツ、家族の遠出が集中します。そこを毎週潰す判断は、年$615という金額の話ではなく生活の設計の話です。

我が家の判断——補習校に行かず、家庭学習にした

我が家は補習校に通わせていません。理由は5つありました。

  1. 補習校までの距離が遠い(毎週の送迎が現実的でなかった)
  2. 教科が国語と算数のみ——得られるものに対して拘束が大きいと判断した
  3. 休日が1日潰れる——上に書いた通り、ここが一番大きかった
  4. 親子で家庭学習ができる性格だった(子どもも、見る側も)
  5. 子どもの性格が日本的で、日本語環境から離れる不安が比較的小さかった

そのうえで、いま家で回している組み合わせがこれです。

子どもメイン教材補助
小学2年生進研ゼミ チャレンジ(紙)七田式プリント・無料プリント・自作の漢字テスト
年中七田式プリントこどもちゃれんじ

ここで正直に書いておくと、我が家は小2で「いちばん高い選択肢」を取っています。進研ゼミの海外受講は年12万円で、七田式小学生プリント(国算35,800円)より3倍以上高い。それでも紙のチャレンジを続けているのは、小学生になると日本の学年カリキュラムに沿って進むこと自体に価値が出てくるからです。帰国したときに教科書の進度とズレていない、という保険を買っている感覚に近い。

逆に就学前は、学年に縛られる必要がない。だから七田式プリントのコスト優位がそのまま効く。我が家の実感としては、小学校に上がる前までの数年は、この教材がいちばん合っていました。

そしてこの判断は「安いから」で決めたわけではありません。土曜を差し出すかどうかが先にあって、金額は後から確認したら想像より差がついていた、という順序です。もし補習校が家から10分の距離にあったら、違う結論になっていたと思います。

なお日々の取り組みは妻が主導していて、七田式プリントの中身の話(レベル選び・続け方・実際の効果)は妻が別サイトに詳しく書いています。同じ家庭の記録なので、教材そのものの評価はそちらが正確です。

タブレット教材も試して、うちは続かなかった

家庭学習に決めたあと、最初から紙だったわけではありません。タブレットの通信教育もいろいろ試しました。 結果から言うと、うちは続きませんでした。

理由は教材の出来ではなく、子どもの集中力です。タブレットは楽しく作れている分、どこまでやったら終わりなのかが子どもにも親にも見えにくい。気づくと動画を見ている、みたいなことも起きる。「今日はここまで」の線が引きにくいんです。

その点、紙のプリントは1日3枚という線がはっきりしています。これは子どもより、むしろ親にとって効きました。3枚なら15分。仕事から帰って、夕食の前後に付き合える量です。「終わりが見える」から親が腰を上げやすく、親が腰を上げるから続く。

続くかどうかを分けたのは、教材の質より1日の分量が明確かどうかでした。ここは駐在かどうかに関係ない話ですが、共働きや単身赴任で親の可処分時間が少ない家庭ほど効いてくると思います。

そして続けた結果として、上の子は現地校のKindergarten・1st gradeで算数に全く困っていません。日本語のプリントで先に数の概念をやっていたぶん、英語で同じ内容が出てきても中身は既に知っている、という状態になっていた。これは想定していなかった副産物でした。日本語の維持のつもりが、現地校の下支えにもなっていた形です。

※もちろん我が家1例の実感で、効果を保証する話ではありません。ただ「就学前の数年」に限れば、コスト・続けやすさ・現地校への効き方の3つで、この選択は正解だったと思っています。

海外でどう手に入れるか——ここが唯一の手間

市販プリントの弱点は入手です。方法はいくつかあります。

  • 一時帰国でまとめ買いする(送料ゼロ・いちばん安い)
  • 日本の実家に届けてもらい、荷物に混ぜて送ってもらう
  • 出国前にまとめて買って引越し荷物に入れる
  • 公式ストアから海外発送してもらう(送料がかかる)

我が家は毎年の一時帰国で買って、スーツケースに詰めて持ち帰っています。 完全に力技です。1セット5kgなので、家族の荷物と一緒に運ぶと預け入れの重量制限がじわじわ効いてくる。それでもこの方法を続けているのは、年1.6万円の教材に国際送料を足すとコスト優位が消えるからです。

一時帰国の予定があるなら、「今年はどのレベルを何セット買うか」を帰国前に決めておくと現地で迷いません。逆に一時帰国の予定が読めない年は、実家に届けて送ってもらう手も要ります。ここは赴任前にやることリストと同じで、日本とつながっているうちにしかできない段取りの一つです。

帰国を見据えるとどう変わるか

もう一つ、駐在ならではの論点があります。いつ帰るかです。

このブログでずっと書いている通り、駐在のお金の判断は入口より出口(帰国)で差がつきます。日本語教育も同じで、

  • 帰国が近い(1〜2年内)なら、日本の学年カリキュラムとのズレを埋める必要が出てくる。補習校や通信教育の「学年に沿って進む」形が効いてくる
  • 帰国がまだ先なら、学年に縛られず基礎を積む市販教材の方がコスト効率がいい

我が家が今この形なのは、帰任時期との距離を見た結果でもあります。任期が見えてきたら、組み替える前提で考えています。教育費は住居費や車と違って途中で切り替えやすい固定費なので、最初に完璧を狙う必要はありません。

まとめ

  • 通信教育の海外受講は月9,000〜13,000円。国際物流費が乗るので、日本の感覚より高い
  • 補習校は年$615前後(コロンバスの場合)で、金額だけなら通信教育より安い
  • 就学前の七田式プリントは年15,800円(1セット=約10ヶ月分)で、こどもちゃれんじ海外受講の約7分の1
  • ただし小学生版は1科目18,900円・国算2科目で35,800円と別物。就学前ほどの価格差はなくなる
  • ただし決め手は金額ではなく、土曜を差し出せるか/親が伴走できるか/教材をどう運ぶか
  • 我が家はタブレットで挫折し、1日3枚という明確な分量が続く決め手になった(子どもより親に効いた)
  • 就学前と小学生で最適解は変わる。就学前は市販プリント、小学生は補習校・通信教育も同じ土俵に乗る
  • 帰国が近づいたら学年カリキュラム型へ組み替える、という前提で選べばいい

※本記事の金額は2026年8月時点で各公式サイトに掲載されている数字です。補習校の費用は地域ごとに異なり、海外受講費は国・年度で改定されます。申し込む前に必ず最新の金額をご確認ください。

よくある質問

Q. 通信教育の海外受講は、日本で受けるより高いのですか?

高くなります。海外受講費には受講費のほかに添削の返送料・成績表の送料・配送料・手数料が含まれるとベネッセが明記しており、居住国が日本から遠いほど上がる仕組みです。北米だと小2で月10,144円(2026年度)。日本国内の感覚のまま申し込むと想定を超えるので、公式の海外受講費一覧で自分の学年の金額を先に確認するのが確実です。

Q. 補習校と家庭学習、どちらを選ぶべきですか?

金額では決まらない、というのが我が家の結論です。決め手になったのは①補習校までの距離 ②土曜を毎週使えるか ③親が伴走できるか の3つでした。特に②は駐在生活で重い判断になります。逆に、帰国後すぐ日本の学校に戻る予定があるなら、学年カリキュラムに沿って進む補習校の価値は金額以上になります。専門家に相談すべきというより、家庭の時間割の問題として決めるのがいいと思います。

Q. 七田式プリントは海外から買えますか?

公式ストアは海外発送に対応していますが、15,800円の教材に国際送料を足すとコスト優位が薄れます。しかも1セットは総重量5kgあるので送料は小さくありません。現実的なのは一時帰国でまとめ買いか、出国前に買って引越し荷物に入れる方法です。入手ルートの詳しい比較は妻が別サイトにまとめています。

Q. 七田式プリントは小学生になっても続けられますか?

続けられますが、価格の作りが変わります。就学前のA〜Dは1セット15,800円で全分野込みですが、小学生プリントは科目ごとに1科目18,900円(国算2科目セットで35,800円)。就学前ほどのコスト優位はなくなるので、小学生からは補習校や通信教育と同じ土俵で比べ直すのが正解だと思います。我が家は小2から進研ゼミ(紙)に切り替えました。

Q. タブレット教材と紙のプリント、どちらがいいですか?

我が家はタブレット教材をいくつか試して続かず、紙に戻りました。理由は教材の質ではなく、1日の分量が見えるかどうかです。紙の「1日3枚15分」は終わりが明確で、親が付き合う腰を上げやすい。逆にタブレットは楽しく作られている分、どこで終わりにするかの線が引きにくかった。子どもの性格と、親にどれだけ可処分時間があるかで決めるのがいいと思います。

Q. 就学前に日本語のプリントをやると、現地校の勉強に影響しますか?

我が家の実感では、少なくとも算数はプラスに働きました。上の子はKindergarten・1st gradeで算数に困っていません。日本語で先に数の概念に触れていたので、英語で同じ内容が出てきても中身は知っている状態だったからだと思っています。ただしこれは我が家1例の話で、効果を保証するものではありません。

Q. 教育費は駐在中の家計にどれくらい効きますか?

学年と方法次第で年1.6万円〜15万円と、約10倍の幅があります。駐在の立ち上げ費用のような一度きりの支出と違い、教育費は毎年かかる固定費なので、任期4年なら差は数十万円になります。ただし住居や車と違って途中で切り替えやすいので、最初から最適解を狙うより、まず始めて合わなければ変える方が現実的です。

免責

この記事は一人の駐在員の実体験の記録であり、投資・税務・法律の助言ではありません。 投資は自己責任で、税務は必ず専門家にご相談ください。制度・手数料は執筆時点の情報です。 詳しくは免責事項へ。

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『駐在のお金、全部やってみた』

このブログの4年分の記録を、出国前→着任→駐在中→帰国の時間軸で1冊に再構成しました。 失敗の実額と実ポートフォリオまで、全部載せています。